《実例》弁解がましいか 無責任男は振り向かれない
現在、広告会社に勤めているOL から、こんな話を聞いた。彼女には、社内でひそ かに思いを待せている引性がいた。彼は阿じ郎新の三年先輩で、彼女も参加している プロジェクトチlムのリーダーをしていた。彼のふだんのテキパキとした仕事ぶりや、 斬新なアイデアをつぎつぎに取り入れて実行に移していく行動力に、彼女ははじめは 尊敬の念を抱いていたのだが、やがてそれが憧れとなり、恋心に近いものになっていったのだという。
ところが、ある事を境にして、彼女の恋心はいっぺんに冷めてしまった。 それは、それまで順調だったプロジェクトが、ちょっとしたミスと小さな遅れが重なって暗礁に乗り上げたときだった。チームの中だけでは収拾がつかなくなり、彼の 上司である部長が乗り出してきてプロジェクトにテコ入れすることになった。
それまでの責任者として、プロジェクトの挫折の原因を部長から追及された彼は、自分の責 任を回避するために、同僚や後輩のミスを事細かに数えあげて報告した。
自分のリー ダーとしての事後処理の不手際さにはいっさい触れずに、言い逃れをしたのだ。 そのことを知った彼女は、それまで彼に対して抱いていた尊敬も恋心もすっかり冷 めてしまった。そして、自分はなんて男を見る目がなかったんだろうと、向分自身に 対しても憤りすら感じたという。
《なぜモテないか》言い訳は、自分の無責任さを宣伝するようなもの 男性の中には、ちょっとした失敗やへマをしてしまったときでも、この彼のように、すぐに「あいつが惑い」とか、「こういうことがあって ・・ ・」とクドクド弁併する人 がいる。
こういう男性は、女性には最も嫌われるタイプである。言い訳をすることで、 いつもやっかいな問題から逃げようとする姿勢が丸見えになるからだ。 女性は男性と違って、元来、子どもを産み、育てる存在である。そこでは、伴侶と して男性を選ぶとき 、自分が子どもを産んでから、継続して育てていくのをフォロー してくれる男性かどうかの確証が必要になってくる。
男はセックスしでも逃げてしまうことができるが、女性は常に妊娠、出産があとにひかえている。子どもをはらませて逃げていくような男性は、たとえ現代のように「女性が強くなった」といわれる時 代でも信用されない。いつの時代でも、自分に対しての百任は向分でまっとうする責 任感が女性からは求められているということだ。 ジヤン・リュック・ゴダlル監督、ジヤン・ポール・ベルモンド主演の内い映画 『勝手にしゃがれ』の主人公は、ふだんは無責任なチンピラだが、自分が惚れた彼女 に対してだけは誠実だった。
もちろん、これはスクリーンの中での話で、多くの女性 がスクリーン上の主人公に感じる魅力は、現実の男性にそのまま投影させたりはしない。
《対策》失敗したときはまず、素直に謝ることがたいせつ 自分の行動に対して責任を持てば持つほど、ひとたびそれが誤っていたことがわかれば、言い訳よりも先に、相手に対して申し訳なかったという気持ちが、まず芽生えるはずだ。これがほんとうの誠意で、女性に言い訳することは、極端な話、「私は無 責任男です」といっているようなものだろう。
それだけに、失敗したときは、まず素直に自分の非を認め、謝りの言葉をいうこと が先だ。自分の行動に「責任をとる」という潔い態度が、女性にとっても頼もしく見 えるのである。言い訳をしたければ、そのあとですればいい。
また、女性とつき合っているときも、なにかあるたびに「あいつが惑い」とか、 「こういうことがあったから、しょうがないんだ」と、なにかしら弁解がましい口調 になる人もいるが、これも気をつけたほうがいい。女性には、へンに甘えているだけ と受け取られかねない。彼女とケンカしたときなども、たとえ相手が悪いと思っても、 まず、こちらから謝る。
たとえ失敗しようが、彼女の前でカツコ悪い姿を見せようが、弁解せずに、自分の ミスや・ウイークポイントを素直に認めることだ。そして、それを少しでも改善しよう という姿勢を見せる。こうすることこそ、彼女に対する誠意であり、 男らしさでもあるのだ。