《実例》自分たちだけでは、歓迎会の会場も決められない男性社員たち。
あるOL が、「最近は頼りない男性が増えましたね」といって、こんな話を披露し てくれたことがある。彼女が所属する部署では、毎年、新入社員歓迎会の幹事を入社 二年めの社員が担当することになっていた。去年までの先輩たちのときは、男性が女 性をリードして幹事の仕事を仕切ってやってくれていたのだが、今年担当する彼女の 同僚の場合は、すこし様子が違っていた。
なんと、男性連中が彼女たちのところで迷いに迷ったあげく、「歓迎会の会場は どこがいいかな? 」と相談に来たというのだ。しかも、会場を選べない理由が、思わ ず「何でそんなことで悩むの?」と思ってしまうようなことであった。
男性述中いわく「Aの店はすこし狭いから、先輩に文句をいわれるかもしれない」「Bの店は、新 入社員のような若い連中に気に入ってもらえないかもしれない」「Cの山は純音がひ 次を巧みにリードできるどいし」と、こんな堂々めぐりが延々つづくので、なかなか決まらないというのである。
A 、 B 、 Cの三軒しか候補がないのに、あれこれ迷いつづける。すべてにわたって こんな調子だというから、女性のあいだでも、彼らの評判ははなはだ悪い。
《なぜモテないか》女性は、いくら真剣でも、迷いつづける男を頼りないと思う
『小田原評定』という言葉をご存じだろう。豊臣氏に包囲された小田原城の重臣たち が、戦うか降伏するか迷って、なかなか決まらなかった状況から生まれた言葉である。 その結果、味方の兵士までが、重臣たちは迷ってばかりで頼りないと戦誌を失ってし まい、結局、みじめな降伏をすることになった。
男性が一人であれこれ迷っていると、女性は小田原城の兵士と同じ心理が働いてく る。たとえ彼女のために真剣に迷っていたのだとしても、彼女から見れば、いつまで も結論の出せない男は頼りない男なのであり、そんな男にはとても自分の未来をあず けることはできないと思われてしまうのだ。
なぜ、自分で決められないかといえば、通常なら、一つの物事に対してプラス商と マイナス面の両方を見るところを、優柔不断な人にはマイナス而しか見えない。「A できない男 かB 」の選択をするとき、Aにはこんな惑い面が、B にはこんな悪い面がとマイナス 思考をしてしまい、A 、 B それぞれが持つプラス面にまったく目を向けない。考えれ ば考えるほど、両方の悪い面が目につき出す。
心理学でいう「回避・回避・コンフリ クト(葛藤こである。先ほどの男性たちの例でいえばA 庖を選ぶと、だれかに思 く思われるかも、B だと不平をいわれるかもなどと考え込んでしまう。そうやって 思考が悪循環に陥り、いつまでも歓迎会の会場を決められないまま、迷いつづけてい くのである。
立;を巧みにリードできる1) ) 《対策》決められないときは、サイコロを振ってでも決めてしまう 優柔不断といわれる男性は、少なくとも真剣に物事を考えるというよさを持っているのだから、物事の持つマイナス面だけでなく、プラス面にも同時に目を向けてみる といいだろう。歓迎会の会場を選ぶなら、そこへ行くことのプラス面も考えてみる。 そうすれば、 庖は狭いが、カラオケがあるから楽しめるだろうとか、 あの府はほ かの先輩はイヤがるが、歓迎会の主賓には気に入ってもらえるとか、いろいろ出てくるはずだ。
つまり 、「あの庖はこんな悪さがある」というマイナス思考で物事を考えるだけではなく、同時に、「あの庖にはこんなよさがある」とプラス思考で考える ということなのだ。 そうやってプラス思考で考えるようにすれば、マイナスの選択にとまどって頭を痛 めることもないし、積極的に自信を持って「こういう理由で、これがいい!」という ことができる。
これは、彼女とデー卜のとき、どんなレストランに入るか、など、リードの仕方に 迷う男性にも当てはまる。 Aの屈を彼女はどう思うか。彼女はAのような雰囲気は嫌 いなのではないか。 B はどうか。こんなカツコ悪い庖を選ぶなんて、と彼女に思われ ないか。こういった調子で、いつまでたっても決まらない。これでは彼女もウンザリ するし、せっかくのデートも台なしだ。
メニューは少ないが、ピアノトリオの生演奏が入っていてムードがいいので、この店に行こうとか、 狭いが、女性の好みそうなメニューが多いからあの庖に行くと、事前にプラス思考で考えておけば、イザというときに迷わなくてすむ。
そんな自信のある態度には、彼女も喜んで従ってくれるはずだ。それでもまだ迷うなら、 サイコロを振ってでもいいから、勇気をふるって、とにかく決めてしまうことだ。